小公女セ−ラ#8
いきなり偉そうになる岡本が面白かったので、物語化。それにしても岡本は、やたら「でも」が多い。
神 「 うみーごさん 」
(うみ、顔を上げる)
一 「 えっ 」
神 「 自分が一人っ子だからって、姉妹がいるだけで幸せだろうっていうの? そんなのおかしい。それを言ったらおしまいだわ 」
(うみ、思いがけず後輩に反論され、たじろぐ)
一 「 ゆりンコ? 」
神 「 みんないろんな思いがあるし、やっぱり、姉妹って、ほっすぃ〜が言うように、他人がとやかくゆうことじゃないと思う 」
一 「 ・・・ 」
神 「 そう。うみーごさんは、いつだって正しくあろうとするのよね。その真面目さは素敵なことだし、ホントえらいと思う。某番組の罰ゲームで、青汁をのまなきゃいけなくなったとき、どうしても飲めないでいたゆりに、『お仕事だから』って無理やり飲ませたのも、うみーごさんだった。ても・・・でもね。うみーごさんの正しさは、いつもいつもい〜っつも1種類なの。それしかないの! 」
一 「 ・・・ 」
神 「 でも、世の中にはピ千モの数だけ正しさはあるの。それを認めることが出来ないうみーごさんは、とても心の狭い人だわ。ゆり、ちょっとがっかりした 」
一 「 ・・・ 」
神 「 正しいのは、あたなだけじゃないわ、うみーごさん 」
(うみ、ここで、ようやく口を開く)
一 「 そんな・・・・あたし・・・そんなつもりは・・・ 」
(間)
神 「 うちのお姉ちゃん見て、どう思った? 仲のいい姉妹? ゆりのこと、お姉ちゃんにそっくりって思った? 」
(うみ、控えめにうなずく)
神 「 でもね。ゆり、あの家の子供ぢゃないの。えりンコ姉とは、血がつながってないの。ゆりは・・・養女なの。小さいとき両親を亡くして、神本家に引き取られたの。もちろん、それをわかってなんていうんじゃないわ。でもね、でも。ピ千モはみんな、それぞれいろんな事情を抱えてがんばってるのよ 」
一 「 ごめんなさい・・・ホントにごめんなさい 」
(ここで、他のピ千モたち、退席。ゆりと2人きりになる、うみ)
一 「 ほんとにごめんなさい、うみ、もう、どうしたらいいか・・・ 」
神 「 ううん、うみーごさん。わかってくれればいいの。でもね、お友達だから言ったのよ、あたし 」
一 「 ・・・ 」
神 「 さよなら、うみーごさん 」
(こうして、うみは学園を去ることになった)