小公女セ−ラ#8

ri-se2009-12-07

いきなり偉そうになる岡本が面白かったので、物語化。それにしても岡本は、やたら「でも」が多い。



 「 うみーごさん 」


(うみ、顔を上げる)


 「 えっ 」


 「 自分が一人っ子だからって、姉妹がいるだけで幸せだろうっていうの? そんなのおかしい。それを言ったらおしまいだわ 」


(うみ、思いがけず後輩に反論され、たじろぐ)


 「 ゆりンコ? 」


 「 みんないろんな思いがあるし、やっぱり、姉妹って、ほっすぃ〜が言うように、他人がとやかくゆうことじゃないと思う 」


 「 ・・・ 」


 「 そう。うみーごさんは、いつだって正しくあろうとするのよね。その真面目さは素敵なことだし、ホントえらいと思う。某番組の罰ゲームで、青汁をのまなきゃいけなくなったとき、どうしても飲めないでいたゆりに、『お仕事だから』って無理やり飲ませたのも、うみーごさんだった。ても・・・でもね。うみーごさんの正しさは、いつもいつもい〜っつも1種類なの。それしかないの! 」


 「 ・・・ 」


 「 でも、世の中にはピ千モの数だけ正しさはあるの。それを認めることが出来ないうみーごさんは、とても心の狭い人だわ。ゆり、ちょっとがっかりした 」


 「 ・・・ 」


 「 正しいのは、あたなだけじゃないわ、うみーごさん 」


(うみ、ここで、ようやく口を開く)


 「 そんな・・・・あたし・・・そんなつもりは・・・ 」






(間)





 「 うちのお姉ちゃん見て、どう思った? 仲のいい姉妹? ゆりのこと、お姉ちゃんにそっくりって思った? 」


(うみ、控えめにうなずく)


 「 でもね。ゆり、あの家の子供ぢゃないの。えりンコ姉とは、血がつながってないの。ゆりは・・・養女なの。小さいとき両親を亡くして、神本家に引き取られたの。もちろん、それをわかってなんていうんじゃないわ。でもね、でも。ピ千モはみんな、それぞれいろんな事情を抱えてがんばってるのよ 」


 「 ごめんなさい・・・ホントにごめんなさい 」




(ここで、他のピ千モたち、退席。ゆりと2人きりになる、うみ)




 「 ほんとにごめんなさい、うみ、もう、どうしたらいいか・・・ 」



 「 ううん、うみーごさん。わかってくれればいいの。でもね、お友達だから言ったのよ、あたし 」


 「 ・・・ 」


 「 さよなら、うみーごさん 」




(こうして、うみは学園を去ることになった)