森に眠る魚≒ピチ☆レモン

角田光代の『森に眠る魚』。メーンとなる母親たちが、娘を私立の小学校に入れることを競う、お受験の物語なんですが、パッと見て、それぞれの娘の名前にピンときました。桃子に、茜に、怜奈と、みんなピチレなのです。後の2つは、茜を明音に、怜奈を伶奈に直してみると、よりハッキリします。

ただ、これだけだとイマイチ確信まで至らなかったところ、4人目として物語後半に同級生の少女ありさが登場。ありさは、亜里沙でも有沙でも、もちろん亜理沙でもOK。

もう十分と思ってたところ、さらにはラスト近くに愛理が登場することで決定的。ここの愛理は当然に愛梨ということで。

ある書評で新堂冬樹『砂漠の薔薇』が引き合いに出されてたため、もう、いつ「殺人が殺人が」、「誰がどの子を?」と、妙な先入観持って読み進めたため、最後までものすごく冗長に感じてしまいましたが、上のようにピチファンにしかわからない、意外な楽しみもありました。間違いなく角田さんは確信犯です。

森に眠る魚

森に眠る魚